数字で見るJPRパレット

はじめに※このコンテンツは2023年11月時点の情報に基づいています。

11月12日は「パレットの日」です。

パレットというと、絵の具を出すパレットをイメージする方が多いかもしれませんが、
「パレットの日」のパレットは物流機器のことを指しています。

パレットは実は非常に身近で、私たちの暮らしを支えてくれている荷台です。
パレットを使うと、個別の荷物をひとまとめに(物流用語でいうと「ユニット化」)でき、
フォークリフトの爪を入れるための差し込み口がついていますので、荷物に傷もつかなくなります。
つまり、物流現場でフォークリフトを活用した機械荷役を行うには欠かせない存在なのです。

そんなパレットは日本国内だけでも5億枚ほど流通しているといわれ、工場で製造されたものが、
卸売拠点、小売拠点と流通し、その後パレットから荷物は解かれ、店頭に商品が陳列され、
私たちの手元にやってきます。スーパーやコンビニで売られている商品のほとんどは、
一度はパレットに積載されているのです。さて、では何故11月12日はパレットの日なのでしょう。

物流の効率化には「標準化」が欠かせません
そのため、パレットのサイズにも標準サイズというものがあります。
JIS規格ならびにISO規格で定まっているパレットのサイズは、
11型(1,100mm×1,100mm)・12型(1,000mm×1,200mm)であり、11型・12型の
普及推進を目的に11月12日が「パレットの日」になりました。そんなパレットを
企業にレンタルすることを生業とし、標準サイズである11型のレンタルパレットを
日本一保有しているJPRのパレットはどのような規模感で運用されているのか。

※JPRの代表的なレンタルアイテム 「プラ製11型片面二方差パレット(PT-11)」

JPRパレットのボリューム感

430個 = 1120万枚

JPRパレットを嵩ねてみたら

22年度末時点でJPRが保有するパレットの枚数は11,276,743枚です。そしてパレット1枚の高さは144mm。つまり、保有パレットを嵩ねてみると、1,623,850.992mになります。富士山に換算してみると約430個分の高さです。

292個 = 1364ha

JPRパレットを並べてみたら

JPRが保有するパレットのほとんどは、標準サイズである11型(1,100mm×1,100mm)なので、1枚あたりの表面積は1.21㎡です。22年度末時点でのパレット保有枚数は11,276,743枚ですから保有パレットを並べてみると、約1,364.5haになります。東京ドームに換算すると292個ぶんです。そして、阪神甲子園球場に換算すると354個ぶんになります。

JPRパレットの枚数の
伸びを見てみたら

創業当時は木製パレットのみの取扱いでしたが、2000年にプラスチック製パレットのレンタルを開始しました。日本は衛生観念が強い国であることからもプラスチック製(洗える)のニーズが加工食品業界など特定業界において高いのですが、欧州では木製が主流であったりします。JPRの保有パレットでは、2010年3月末時点で木製の数をプラスチック製が逆転しました。

JPRパレットの働きぶり

JPRパレットの年間出荷枚数の
伸びを見てみたら

直近の22年度、JPRは保有するパレットをデポ(※)から年間のべ約4,911万枚出荷しています。パレットの保有枚数は約1,128万枚ですから、年間で1枚のパレットは約4.3回転しているということになります。イメージでいうと、家に帰って来るのは年間で4回ほど。あとはずっと外で動き回っているスーパー働き者なパレットです。

※デポとは、パレットの貸出し返却拠点のことです。JPRデポは全国59カ所あります。

JPRパレット1枚が一度の出荷で
移動する距離を見てみたら

JPRのパレットの多くは、お客さまの製品を載せて出荷に使われ日本全国さまざまな拠点を巡っていきます。1枚のパレットがJPRデポを出て、お客さまの製品を載せて働き、またデポに戻ってくる。その一度の出荷での平均的な移動距離は505.22kmです。

JPRをご利用いただいている
お客さまの数を見てみたら

JPRのパレットは、多くのお客さまの大切な商品を運んでいます。とりわけ得意な領域は、加工食品・飲料・日用品。私たちの生活に欠かせないものばかりです。JPRレンタルパレットをご利用されているお客さまは、約2,200法人いらっしゃいます。そしてそのお客さまが登録されているパレットが行き着く先の拠点数は約5,000です。ちなみに、レンタル以外にも、実は様々な物流機器の販売もしているJPR。販売のご利用も含めるとお取引企業数はグッと増えます。

2200法人 5000拠点

JPRパレットのために一日何台の
トラックが走っているか調べてみたら

JPRは、パレットの納品、回収のために平日毎日平均して1,289台のトラックを手配しています。全国のパートナー運送会社226社にお世話になっています。もちろん、お客さまがご自身で車を手配され、借りにもしくは返しにいらっしゃるケースもあります。そして、商品を載せて今まさに目的地に向けて移動しているパレットもいるでしょう。ちなみに、日本全国では136万台のトラックが営業用として登録されています。

1289台 226社

終わりに

11月12日のパレットの日に、
少しだけパレットのことを思っていただけると幸いです。

数字を切り口に、JPRパレットのボリューム感や、運用規模をお伝えしました。普段生活している限りではパレットの存在を感じることはない(ドラマの中で銃撃戦のシーンや、良からぬ取引をしている シーンなどではパレットがよく映っていますが)と思いますが、間違いなく私たちの生活を支えてくれているのがパレットです。

昨今、「物流2024年問題」が多くのメディアで報道されていますが、24年問題とはドライバーの時間外労働規制に伴い発生 する諸問題の総称のことです。「輸送力の低下が懸念される」などと言いますが、とても簡単に言い換えると、「新鮮な野菜や果物を一番美味しいタイミングで食べられなくなるかもね」ということです。なぜなら、ドライバーはいま、運転以外の荷役(機械荷役ではなく、ドライバーが手で荷役する)や待機(納品先で待機する時間)に多くの時間を費やさざるを得ないからです。この問題を解決する一助になるのがパレットです。

ドライバーを手荷役という重労働から解放し、機械荷役を実現します。サッと納品できますから、後続のドライバーを待た せることもありません。誰かが、無理をせずに、みんなが新鮮な野菜を食べることが出来たらハッピーですよね。JPRはそんな「当たり前の幸せ」をパレットを通して実現したいと思っている会社です。