
1. はじめに:コラム開設にあたって
昨今、物流業界はかつてないほどの大きな転換期を迎えています。物流2024年問題を契機に手作業による荷役(手荷役)やトラックの長時間の待機などが課題としてクローズアップされてきました。物量の増加を続ける中、ドライバー不足は深刻化しモノが運べない危機感が高まりました。そして、トラックの積載率向上や荷待ち時間の短縮などの取り組みを義務化する「改正物流効率化法」が、2025年から段階的に施行されています。
私たちJPRの歩みは、創業者である平原直が抱いた強い志から始まりました。物流の最前線で働く人々の厳しい環境を目の当たりにした彼は、「この労働環境を何としても改善したい」と心に決めたのです。
この平原の理念に共鳴した人々が集まり、標準パレットの普及を図る目的で1971年にJPRが創業しました。
そして2026年、いまだに手荷役に従事されるドライバーの姿を目にすることがあります。「この過酷な労働環境を改善したい」――それは、創業時から変わることのないJPR社員が抱く想いでもあります。
1971年の創業以来、JPRは「パレットレンタル」を軸に物流の効率化を支援してまいりました。長年、さまざまな企業の物流現場に伴走してきた経験から得た知見や、業界の最新動向をオープンに発信し、日々の業務に邁進される皆さまの「課題解決のヒント」となれば幸いです。
2. 1枚のパレットを「共有」することが、社会を救う?
物流現場において、多くの商品が「パレット」に積載され輸送されています。この物流用のパレットは、各企業が独自にパレットを所有し、自社で運用することも不可能ではありません。しかしこの方式では、納品先でパレットから荷物を降ろす「手荷役」という重労働が発生したり、トラックの長時間待機が発生したり、空になったパレットをわざわざ回収しに行かなければならないという非効率が生じます。そこで、標準パレットのレンタルというパレットの共有化が効果を発揮します。
規格が統一された標準パレットを複数の企業間でシェアし、出荷元から納品先まで荷物を載せたまま移動させる「一貫パレチゼーション」を推進することで、現場の身体的負担を大幅に軽減し、トラックの待機時間を削減することが可能となります。
JPRの試算では、JPRレンタルパレットによる一貫パレチゼーションは、手荷役に比較してドライバーの作業時間を約1/4に短縮することができます。
2026年3月現在で、当社は全国に約3,150か所のデポネットワークを構築し、年間延べ約5,570万枚ものパレットを循環させています。不要となったパレットは最寄りのデポへ返却するだけで完結するため、回収トラックの走行距離削減やCO2排出量の抑制など、環境負荷低減(SDGsへの貢献)にも直結します。
半世紀以上にわたりJPRが追求してきた「標準化と共有化」「所有から共有へ」という概念は、現代社会が求める持続可能な物流を創ります。
3. このコラムで今後お届けしていくこと
物流のインフラともいえるレンタルパレットサービスを提供するJPRの視点から、今後は以下のテーマを中心に情報発信を行う予定です。
物流業界全体の最適化を皆さまと共に考える場として成長させていく所存です。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。本コラムが、皆さまのビジネスの発展および、持続可能なサプライチェーン構築の一助となれば幸いです。
今後とも、JPR公式コラムをよろしくお願い申し上げます。