パレット基礎知識編
英数字
EPC(Electronic Product Code)/イーピーシー(エレクトロニック プロダクト コード)
EPCとは、EPCグローバルにより標準化された国際標準として利用可能なコード体系のシリーズで、RFID(自動識別技術)分野で利用されています。
UHF Gen2(UHF Generation2)/ユーエイチエフ ジェンツー(ユーエイチエフ ジェネレーションツー)
UHF Gen2とは、EPCグローバルがUHF帯対応RFタグの標準として定めた規格の一つです。JPRが利用しているRFタグもUHF Gen2標準に準拠して制作されています。
JIS国際貨物コンテナ
JIS国際貨物コンテナとは、複合一貫輸送に用いられるコンテナのことです。
出典元:JIS Z1613:1001より引用
種類 | 外のり寸法(mm) | 対角線の長さの差 (mm) |
最大 総質量 (R) (kg) |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
高さ(H) | 幅(W) | 長さ(L) | K1 | K2 | |||||
寸法 | 許容差 | 寸法 | 許容差 | 寸法 | 許容差 | ||||
1AAA | 2,896 | 0 -5 |
2,438 | 0 -5 |
12,192 | 0 -10 |
19以下 | 10以下 | 30,480 |
1AA | 2,591 | ||||||||
1CC | 6,058 | 0 -6 |
13以下 | ||||||
1C | 2,438 |
出典元:JIS Z1614:2017より引用
JPR11型パレットローディングパターン
JPR11型パレットローディングパターンとは、JPRのレンタルパレットの主力商品である、プラ製11型片面二方差パレット(PT-11)や木製11型パレットなどの1,100×1,100mmサイズのパレットに積付けをする場合の載荷形態です。
こちらから最適なローディングパターンが調べられます。
JPRレンタル商品積載数量の目安(トラック)
機種/トラックt数 | 木製11型 | プラ製11型 片面二方差パレット (PT-11) |
木製14型 | プラ製11型 片面四方差パレット |
---|---|---|---|---|
4t | 80 | 80 | 60 | 80 |
10t | 240 | 240 | 180 | 240 |
(枚)
※トラック車種によって積載数量は若干増減します。
RFID(Radio Frequency Identification:自動識別技術)/アールエフアイディー(ラジオ フリーケンシー アイデンティフィケーション)
RFIDとは、誘導電磁界または電波によって、非接触で半導体メモリのデータを読み出し、書き込むために近距離通信を行うものの総称です。
出典元:JIS Z0111:7006より引用
UHF帯/ユーエイチエフタイ
UHF帯とは、RFIDで使用される周波数帯の一つで、860〜960MHzの周波数帯です。日本国内では、当初、952〜958MHzがRFID用に振り分けられていましたが、総務省の指針により、2012年に当該帯域は携帯電話事業者へ割り当てられ、RFID関連は905〜915MHzに移ることとなりました。UHF帯の最大の特徴は、通信距離が最大で約10mと長いことです。UHF帯の電波は、物体の裏面を回り込みやすい性質があるため、物流容器の裏側など、リーダライタのアンテナから隠れて見えない場所にRFタグが貼付されている場合でも読み取ることが可能です。また、無線なので、複数のRFタグのデータを一括で読み取れるという特徴もあります。JPRのレンタルパレット「プラ製11型片面二方差パレット(PT-11)」に貼付されているRFタグもこのUHF帯を利用しています。
あ行
アクティブタグ
アクティブタグとは、無線信号を発信する能力を持つRFタグです。一般に電源を持ち、リーダライタからの搬送波信号を受け取らずに無線信号を発信します。
出典元:JIS Z0108:5202より引用
電池を内蔵しないタイプはパッシブタグと呼ばれています。アクティブタグは、通信距離がパッシブタグに比べて長いのが特徴です。
さ行
最大積載質量
最大積載質量とは、等分布荷重の場合について、パレットに積載する物品の最大質量で、パレットの設計荷重能力または試験によって決められたものです。この質量はkgまたはtで表し、定格荷重に相当します。
出典元:JIS Z0106:1002より引用
は行
パッシブタグ
パッシブタグとは、リーダライタから搬送波信号を受け取って、反射および変調を行うRFタグです。
出典元:JIS Z0108:5203より引用
アクティブタグに比べて通信範囲が狭くなりますが、複数機器間での混信を防ぎやすくなります。また、電池切れの心配も不要で、比較的安価に製造できます。JPRのレンタルパレット「プラ製11型片面二方差パレット(PT-11)」に貼付しているRFタグはこのパッシブタグを採用しています。
パレット
パレットとは、ユニットロードシステムを推進するために用いられ、物品を荷役、輸送、保管するために単位数量にとりまとめて載せる面を持つ台のことです。上部構造物を持つものも含みます。
出典元:JIS Z0106:1001より引用
製品・サービス
パレット種類
平パレット平パレットとは、上部構造物のないフォークなどの差込口を持つパレットです。
出典元:JIS Z0106:2001より引用
ボックスパレットボックスパレットとは、上部構造物として少なくとも3面の垂直側板(網目、格子状などを含む)を持つパレットです。その構造には固定式、取り外し式、折りたたみ式、側面開閉式があり、ふたつきのものもあります。
出典元:JIS Z0106:2002より引用
ロールパレットロールパレットとは、車輪つきのパレットです。
出典元:JIS Z0106:2003より引用
ロールボックスパレットロールボックスパレットとは、車輪つきボックスパレットです。
出典元:JIS Z0106:2004より引用
コールドロールボックスパレットコールドロールボックスパレットとは、保冷式のロールボックスパレットです。
出典元:JIS Z0106:2005より引用
ポストパレットポストパレットとは、支柱を持つパレットです。支柱には、固定式、取り外し式、折りたたみ式があり、横さん(桟)を持つものもあります。
出典元:JIS Z0106:2006より引用
シートパレットシートパレットとは、主として、プッシュプル装置つきフォークリフトトラックによって荷役されるシート状のパレットです。
出典元:JIS Z0106:2007より引用
プラテンパレットプラテンパレットとは、平板状のパレットです。
出典元:JIS Z0106:2008より引用
スキッドスキッドとは、主としてハンドリフトトラックによって荷役できるように作られた単面形パレットです。
出典元:JIS Z0106:2009より引用
サイロパレットサイロパレットとは、主として粉粒体のものに使用され、密閉状の側面とふたを持ち、下部に開閉装置があるボックスパレットです。
出典元:JIS Z0106:2010より引用
タンクパレットタンクパレットとは、主として液体状のものに使用され、密閉状の側面とふたを持ち、上部または下部に出し入れ口があるボックスパレットです。
出典元:JIS Z0106:2011より引用
底面開閉式ボックスパレット底面開閉式ボックスパレットとは、パレット内の物品の排出用として、下面が開閉式になっているボックスパレットです。
出典元:JIS Z0106:2012より引用
ポアボックスパレットポアボックスパレットとは、1カ所または数カ所の注ぎ用のシュートサイドを持つボックスパレットです。
出典元:JIS Z0106:2013より引用
詳しくは日本工業標準調査会のサイトをご参照ください。
パレット形式
二方差しパレット二方差しパレットとは、差込口が相対する2方向にあるパレットです。
出典元:JIS Z0106:3001より引用
四方差しパレット四方差しパレットとは、差込口が前後左右の4方向にあるパレットです。
出典元:JIS Z0106:3002より引用
準四方差しパレット準四方差しパレットとは、四方差しパレットのうち、パレットトラックなどによる荷役は、2方向しかできないパレットです。
出典元:JIS Z0106:3003より引用
けたくり抜きパレットけたくり抜きパレットとは、フォークなどを差し込むために、けたをくり抜いて、補助的に差込口を設けた四方差しパレットです。
出典元:JIS Z0106:3004より引用
オーバーラップパレットオーバーラップパレットとは、上下面デッキボードに、けた板がある四方差しパレットです。
出典元:JIS Z0106:3005より引用
単面形パレット単面形パレットとは、デッキボードが上面だけにあるパレットです。
出典元:JIS Z0106:3006より引用
両面形パレット両面形パレットとは、デッキボードが両面にあるパレットです。
出典元:JIS Z0106:3007より引用
片面使用形パレット片面使用形パレットとは、デッキボードが両面にあるもので、積載面が片面だけのパレットです。
出典元:JIS Z0106:3008より引用
両面使用形パレット両面使用形パレットとは、デッキボードが両面にあるもので、積載面が両面にあるパレットです。
出典元:JIS Z0106:3009より引用
詳しくは日本工業標準調査会のサイトをご参照ください。
パレット部材
上面デッキ上面デッキとは、パレットの積載面です。
出典元:JIS Z0106:4001より引用
下面デッキ下面デッキとは、パレットの接地面です。
出典元:JIS Z0106:4002より引用
デッキボードデッキボードとは、上面デッキおよび下面デッキを構成する板状の部材で、1枚のものもあります。
出典元:JIS Z0106:4003より引用
エッジボードエッジボードとは、両外側のデッキボードで、差込口を構成する部材です。
出典元:JIS Z0106:4004より引用
けたけたとは、パレットの全長にわたりデッキボードを結合して支持し、差込口を構成する部材です。
出典元:JIS Z0106:4006より引用
突合せエッジボード突合せエッジボードとは、フォークリフトトラック荷役などの水平荷重に対する強化のため、エッジボードと中間デッキボードとが接しているものです。
出典元:JIS Z0106:4005より引用
下面センタデッキボード下面センタデッキボードとは、準四方差しパレットの下面中央部分のデッキボードです。
出典元:JIS Z0106:4010より引用
ストリンガフートストリンガフートとは、けたくり抜きパレットのけた端面側の短い部分です。
出典元:JIS Z0106:4007より引用
けた板けた板とは、デッキボードとブロックを結合する板状の部材です。
出典元:JIS Z0106:4008より引用
ブロックブロックとは、四方差しパレットの差込口を構成する柱状の部材です。
出典元:JIS Z0106:4009より引用
パレットスキッドパレットスキッドとは、1枚の下面デッキボードに2組またはそれ以上のブロックをつけたもの、または中央にブロックをつけ金属製で両端を曲げた組み立て部材です。
出典元:JIS Z0106:4011より引用
上面デッキ組み立て部材上面デッキ組み立て部材とは、デッキボードとけた板で構成する上面デッキ部材です。
出典元:JIS Z0106:4012より引用
グロメットグロメットとは、積載物、床面およびフォークとパレットとの滑り止めのために、パレット各部に点在して設ける滑り止め用部材です。
出典元:JIS Z0106:4013より引用
詳しくは日本工業標準調査会のサイトをご参照ください。
ビールパレット
ビールパレットとは、900mm×1,100mmサイズのパレットのことを指します。酒類業界では「一般社団法人Pパレ共同使用会」を組織し、このサイズのパレットを共同使用しています。
プールパレット(一貫輸送用平パレット)
出典元:JIS Z0106:9006より引用 大きさ、形式、種類および記号
パレットの大きさ、形式、種類および記号は、表1のとおりとします。
表1 パレットの大きさ、形式、種類および記号
大きさ(長さ×幅×高さ)mm | 形式 | 種類 | 記号 |
---|---|---|---|
1,100×1,100×144 | 両面使用形二方差し | 木製A形 | T11W-A |
木製B形 | T11W-B | ||
プラスチック製 | T11P |
パレットの最大積載質量は、1tとします。
強度パレットの強度は、JIS Z0602:2010によって試験を行い、表2のとおりとします。
表2 強度基準値
項目 | 基準値 | ||
---|---|---|---|
木製 | プラスチック製 | ||
圧縮強度 | ひずみ量(mm) | 2.0以下 | 4.0以下 |
曲げ強度 | たわみ率(%) | 1.25以下 | 1.5以下 |
残留たわみ率(%) | 0.5以下 | 0.5以下 | |
下面デッキボード強度 | たわみ率(%) | 1.0以下 | 2.5以下 |
落下強度 | 対角線の長さの変化率(%) | 3.0以下 | 1.0以下 |
■木製プールパレットの各部の寸法、差込口の高さおよび寸法許容差は、次のとおりです。
a)各部の寸法
パレットの各部の寸法は、図1および図2のとおりです。
図1 木製プールパレット両面使用形二方差し A形
図2 木製プールパレット両面使用形二方差し B形
b)差込口の高さ
パレットの差込口の高さは、100±1mmとします。
c)寸法許容差
製作時のパレットの寸法許容差は、長さ+1
-2mm、幅および高さは±2mmとし、各部材の寸法許容差は、表3のとおりとします。
表3 各部材の寸法許容差
項目 | 寸法許容差 | |
---|---|---|
デッキボード | 長さ mm | +1 -2 |
幅 mm | +2 -3 |
|
厚み mm | ±1 | |
けた | 長さ mm | +1 -2 |
幅 mm | ±2 | |
厚み mm | +1 -2 |
d)両対角線の長さの差
パレットの両対角線の長さの差は、長い方の対角線に対し8mm以下とします。
■プラスチック製プールパレットの各部の寸法、差込口の高さおよび寸法形容差は、次のとおりです。
a)各部の寸法
パレットの各部の寸法は、図3のとおりです。
図3 プラスチック製プールパレット両面使用形二方差し
b)差込口の高さ
パレットの差込口の高さは、74mm以上とします。
c)寸法許容差
製作時のパレットの寸法許容差は、長さおよび幅は±3mmとし、高さは±2mmとします。
■木製プールパレット
木製プールパレットに使用する樹種は、次のものまたはこれらと同等以上の強度を持つものを使用します。あかまつ、くろまつ、ダグラスファー、からまつ、つが、ぶな、クルイン、カプール、タウン、カロフィラム
■プラスチック製プールパレット
プラスチック製プールパレットに使用するプラスチックの素材は、再生資源として利用できるもので、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび不飽和ポリエステルかまたはこれらと同等以上の品質を持つものとします。
出典元:JIS Z0601:2001より引用
ら行
リーダライタ
リーダライタとは、固定式または可搬式のデータ取得および識別のための装置であり、無線周波数電磁界を使用して、交信領域内にある1個またはグループのRFタグを励起し、RFタグから変調データをもたらす装置です。
出典元:JIS Z0108:5207より引用
JPRでは、UHF帯に対応した据置型(ゲート型)およびハンディ型リーダライタを保有し、デポの運営を鑑みながら設置を進めています。
わ行
ワンウェイパレット
ワンウェイパレットとは、主として1回限りの使用を目的としたパレットです。
出典元:JIS Z0106:9003より引用