事例・実績

株式会社資生堂 様

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中国は今、国を挙げて物流に力を入れています。 一貫パレチゼーションが実現する素地は 十分にあると感じています。

(2012年11月掲載。当時の情報をそのまま掲載しております。)

中国進出31年の実積を誇る資生堂様に、中国での事業展開・物流戦略をお聞きしました。

  • 小松 朋弘 様

    株式会社資生堂
    中国事業部 企画管理部

    小松 朋弘 様

資生堂様が中国で事業を開始したのは1981年のこと。
北京への化粧品の輸出から始まり、83年には北京市と生産技術協力協定を締結。
その後、同市とは 強固な信頼関係を築かれております。
また30年にわたり中国人女性の肌や毛髪、中国の気候風土などを詳細に研究され、中国向けのブランド「オプレ」を販売するなど、中国の市場に合わせた商品開発・マーケティングを積極的に展開されています。
今回は、2000年に中国工場での1年間の研修を経て、帰国後も中国事業をご担当されている株式会社資生堂 中国事業部 企画管理部 小松 朋弘様にお話を伺いました。

■御社の中国事業の位置づけは?

小松 様

資生堂の成長エンジンとして、最も力を入れている事業です。
資生堂は1981年から中国で事業を開始して、年率2桁の成長を維持してきました。 当初は日本で製造した化粧品を北京のデパートで販売しておりましたが、93年の現地工場竣工以降は、中国のお客様向けに開発したオリジナルブランドの商品を主に販売してまいりました。資生堂の強みである高級商材のハイプレステージ商品に加え、普及型マスミドルとの中間の位置づけになるマステージ商品(※1)も 販売。今ではマステージ商品が中国事業の中核を担っています。 現在、資生堂は世界88カ国で展開しておりますが、SZC(※2)は現在、世界トップク ラスの生産高を誇る工場であり、化粧品など年間1億個以上を製造しております。さらに昨年度からは「TSUBAKI」の現地生産を開始し、今後もマーケティン グを強化する計画です。このことからも中国事業は資生堂が「成長エンジン」 と名付け、最も力を入れている事業と言えます。

※1 マステージ商品…マス商品よりも高級感はあるが、プレステージ商品に比べると値ごろ感がある商品領域。
 マスとプレステージの造語
※2 SZC…上海の合作生産会社「上海卓多姿中信化粧品有限公司SZC(Shanghai Zotos Citic Cosmetics Co., Ltd.)」


■中国と日本の商習慣の違いはありますか?

小松 様

日本とはリードタイムが大きく異なります。
中国では春節(旧正月)をはじめ労働節、国慶節といった大型連休があり、ドラ イバーも社員も全員休暇に入るため一週間ほど輸送が停止します。それに伴い、連休の前後の輸送量の増加が尋常ではなく、輸送しきれないケースも見受 けられます。
また、日本との大きな違いは納品までのリードタイムにあります。日本の場合 は距離によってリードタイムが細かく設定されますが、中国の場合は、たとえば上海から成都まで5~7日と幅があります。
これは、トラックの帰り便の積み荷を確保しているためです。この他にも料金所が多いなどの道路事情や燃料 費の急激な高騰等、日本と異なる商習慣や社会背景が多くありますが“ 郷に入れば郷に従え”で、中国の商慣習や国民性などを理解したうえで物流が潤滑になるよう努めています。

■現在の中国でのパレット運用は?

小松 様

日本からの輸出はJPRのレンタルパレットで、 工場から物流センター間では自社パレットで輸送しています。
日本で製造した商品を中国へ輸出する際にJPRのレンタルパレットを利用しています。
中国国内の物流業界ではまだ木製パレットが主体ですが、中国で流通しているパレットは壊れやすいのが難点ですね。軽微な傷みなら補修しながら使うこともありますが、基本的には使い捨ての発想です。
資生堂では、中国の工場から物流センターまでの輸送・保管に自社所有のプラスチックパレットを使用しています。
プラスチックパレットを使用している理由は、異物混入の防止や木屑が出ないこと、耐久性が高く繰り返し使えることで環境配慮につながるからです。 しかし、年々生産量が増えるにつれて自社パレットだけでは足りなくなることもあり、今後は中国国内での利用にも、JPRさんのレンタルパレットを利用できないか検討しています。


■中国の物流はこれから進化していきますか?

小松 様

日系・外資系の物流企業に中国企業も追いついてきて 競争が激化するほど進化していくと思います。
私は2005年から中国での物流管理を担当しています。当時はまだSCMの観点 がないという印象でしたが、最近では徐々にSCMへの取り組みが始まってきていると感じています。 2006年に中国政府から「国家発展の重点項目」として物流が指定されたため、以降、国を挙げて物流業界の近代化に取り組んでいます。そのひとつが物流の専業化で、企業の物流部門のアウトソーシングが進み、物流企業の質・量ともに上がってきています。かつては日系・外資系の物流企業が3PLとして中国の物流をリードしてきましたが、最近では中国の物流企業も追いついてきており、これからもっと切磋琢磨していくのではないでしょうか。
また、それぞれに各企業が特長を持っており、棲み分けされている感もあります。たとえば、日系の物流企業は 3PLやSCMなどソフト面に強く、主に日系企業を顧客とし一般的にコストは割高です。一方、中国の物流企業はコストが低く、倉庫や車両などハード面に強いという特長があります。
これからソフトとハードが融合していけば中国の物流はますます進化していくと考えられますね。

■これからのJPRに期待することは?

小松 様

まずは中国国内でのパレットレンタル開始、次に中国発アジア各国への輸送経路の新設ですね。
近年、上海や北京といった沿岸の都市部に限らず、内陸部でも国民の所得が上がり始め、資生堂の商品も内陸部での売上が高まっております。
中国は国土が広いですから、物流の合理化はますます重要になると感じています。
そこで、JPRさんが日本で展開されているパレットレンタルサービスを中国国内でも展開していただけると助かります。
中国ではまだレンタルパレットを利用するスキームができていませんが、JPRさんのノウハウがあれば、実現できるのではないでしょうか。
さらに、これからは日本発に加え、中国発・アジア各地域への輸送にも利用できれば、さらなる展開ができると思います。JPRさんが海外展開を拡大することで、これからもっと中国・アジア全土で物流が効率化できると期待しています。

  • 平野 聡

    日本パレットレンタル株式会社
    イノベーション推進室
    事業開発部 営業開発課

    平野 聡

平野

資生堂様には現在、日本から中国への輸送で弊社の国際間パレットレンタルサービスをご利用いただき誠にありがとうございます。
ご要望いただいております中国国内でのレンタルパレットのご利用につきましても、ご要望にお応えできるよう、現在中国国内の 体制整備を行っております。
また、パレットの業界団体、一般社団法人日本パレット協会、アジア パレットシステム連盟とも連携し、アジアの統一規格パレットの 利用促進に取り組み、国を跨いでも、より便利にレンタルパレットをご利用いただけるよう努めております。
今後も、JPRのパレットレンタルサービスをご利用いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

株式会社 資生堂 様

創業140周年を迎えられた株式会社資生堂様は「一瞬も 一生も 美しく」を企業メッセージに「美しく生きたい」という世界中の人々の願いを叶える商品を提供されています。ヘアケア商品「TSUBAKI」などの中国への出荷、日本国内の輸送にJPRのパレットレンタルサービスをご利用いただいております。