事例・実績

伊藤忠食品株式会社 様

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パレットサイズの統一化で入荷側も作業効率が向上

(2006年1月掲載。当時の情報をそのまま掲載しております。)

卸売業の概念が変わる。中間流通業の新たな展開が見えてきました。

辞書で「卸売」を引いてみると“生産者から大量の商品を仕入れて小売商人に売り卸す商業"とあります。おそらく多くの方が辞書通りの業態をイメージされると思います。しかし今回、食品卸売業大手の伊藤忠食品様にリポートして、これまでのイメージが大きく変わりました。そのひとつが、とてもIT化が進んでいること。スーパーマーケットや百貨店の発注する商品をコンピュータシステムでリアルタイムに情報処理し、物流センターで効率よくピッキングして店舗へ配送。このシステムの精度は非常に高く、誤納率はなんと10万分の2以下。驚くべき正確さです。さらに、卸売業の多面的な機能を駆使して、新たなビジネスを次々に展開。創業120年と社名変更10年、上場5年目を迎え、「NEXT10」をテーマに新たなステップを踏み出しているそうです。今回はロジスティックス本部 村木 昭夫様と大澤 偉宏様にお話をお伺いいたしました。

一括物流センターは量販店の生命線。受託することは、まさしく信頼の証なのですね。

■一括物流センターとはどういうものですか?

  • 村木 昭夫 様

    伊藤忠食品株式会社
    ロジスティックス本部
    ロジスティックス企画室室長

    村木 昭夫 様

  • 大澤 偉宏 様

    伊藤忠食品株式会社
    ロジスティックス本部
    ロジスティックス部
    ロジスティックス第二課 係長

    大澤 偉宏 様

大澤 様

その名の通り特定の量販店様や百貨店様向け専用に設けられたセンターのことを、「一括物流センター」といいます。一括物流センターでは業務を包括的に請け負うことになるため当社の取扱商品だけでなく、他の卸売業者さんの商品も在庫し一元管理しています。このセンターは物理的に商品を区分するだけでなく、システム的な管理が大切になるため、当社では独自の物流システムILIS(Integrated Logistics & Information System)を開発し、専用のホストマシンを設置してデータ処理をしています。この情報処理はまさしく量販店様の生命線であり、万一トラブルが発生したら、売り場に商品が並ばないという事態さえ起こりかねません。卸業界全体で共配センターによるコスト最適化が志向されていたものの、こうしたハードルの高さから、実現化への道程は厳しかったのです。そのような中で、1999年に運用を開始した当社の相模原加食共配センターは、一括物流センターの先駆的な存在となりました。お陰様でスタートして以来、順調に稼動しています。

■一括物流センターの受託に至るまでは?

村木 様

前述した通り量販店様の生命線を預かるわけですから、受託に至るまでは並大抵ではありません。通常、卸売業上位数社および3PL業者によるコンペ形式となりますが、システムそのものを量販店様と共有することになりますから準備期間だけでも最低2年はかかるでしょうか。最後は役員会議による決定で一社指名になります。現在当社の一括物流センターは全国に27あり、フル稼働しているので、その点においても量販店様の確かな信頼を受けていると言って過言ではないでしょう。

■伊藤忠食品様がこれから目指すものは?

村木 様

現状のセンターはほぼ安定してきているので、次の展開を考えています。それは主力の加工食品・酒類・菓子・ギフトなど常温管理の商品に加え、異なる温度帯管理が必要なチルドのセンターをドッキングさせる「複合型物流センター」の提案です。
複合型物流センターでは、従来温度帯ごとに運用されていた配送車両を共有することで回転率を上げ、コストを抑えます。また食品にとどまらず衣類や日用雑貨の取扱いも守備範囲にとらえています。

■センターの自動倉庫でレンタルパレットをご利用いただいておりますが。

村木 様

JPRのレンタルパレットを導入するまでは、納入されてくるパレットのサイズがメーカー毎にバラバラでした。これでは在庫スペースの保管効率も悪くなるので、一括物流センターを稼動するたびにパレットをT11型に統一するよう各メーカー様に呼びかけ続けています。しかしながら、なかなか進まないため、レンタルパレットの費用を当社で負担する方針にしたのです。理由は2つありました。ひとつは、メーカー様からの仕入原価に含まれているコストを明確にしたかったから。もう一つは、コンプライアンスの観点です。メーカー様が費用を負担しているレンタルパレットを当社が無償で使用するという運用には問題がある。ですから「支払うべきは支払う」という基本的な考え方に基づいて方針を定めました。また、メーカー様が納品されるパレットの他に、常時一定数量のパレットを確保しなければなりませんが、こちらに関しても当然レンタル料をお支払しています。

■JPRに期待することはありますか?

村木 様

レンタルパレットで100%のシェアを占めてほしい。そうすれば納入されるパレットはすべて一本化できて我々の業務もより効率化しますからね(笑)。

伊藤忠食品株式会社 様

共同回収店としてパレット回収にご協力をいただいているほか、独自にレンタルをご契約、epalを導入いただくなど卸売業各社様のなかでも特に先進的な利用をしていただいております。今後とも弊社レンタルパレットをご愛顧いただきますようお願い申し上げます。